痛風と無症候性高尿酸血症

本来、尿酸値が高い状態が継続すると、痛風発作が現れて、非常に激しい痛みを味わう事となります。しかし、尿酸値が高いにも関わらず、痛風その他の症状が出ないケースがあり、その様な症状が「無症候性高尿酸血症」、つまり症状が現れない高尿酸血症なのです。
人間の身体というのは、自己防衛能力を備えており、どこか悪い箇所があると、それを痛みで知らせてくれます。ですけれども、それら痛みが全く訪れなければ、例え身体が重大な危機に直面していたとしても、当の本人は何も気付くことなく生活を続けてしまうかもしれません。
そして、症状が出始めた時には手遅れになっているのです。
ですので、上記の「無症候性高尿酸血症」の例では、例え痛風症状が出ていなくても、腎臓にダメージを蓄積しており、最悪の場合、他の合併症を引き起こす可能性もある事を理解しましょう。
尿酸値に関しては、血圧の様に自宅で計測するのは、まだ現実的ではないので、「健康診断」や「人間ドック」を活用して、自分の尿酸値を確かめ、高ければ再検査や診察を受ける事になるかも知れません。
尿酸値については、一回の計測のみのデータよりも、長期的に見て判断していくのが理想です。近頃は、痛風の低年齢化も進み、30代で痛風を発症するケースも増えつつあるので、30歳以上の男性ならば、定期的に尿酸値測定を行なうべきでしょう。